法的にとか契約で何かやらなくてはいけないことに、obligation を良く使います。日本語にすると義務とかになるので duty と似ているのですが、duty は仕事上やらなくてはいけないことで、使うときはきちんと使い分けたいところですが、結構その境界はあいまいです。
今回はそのことではなく、動詞で使いたい場合について説明したいと思います。Obligation の動詞形は、obligate か oblige でどっちでも良いと思います。英国では oblige だけが正しいともいわれますが。そもそも obligate と oblige はどういった違いがあるのでしょうか。
Obligate
Obligate は誰かに法的な力などで何かをやさせるといった意味が基本です。目的語を誰かでなくてお金にして、お金の用途を定めるといった意味にすることもできます。アメリカでは oblige よりもこっちを良く使います。
The contract obligates us to complete the development by this month.
The agency is authorized to obligate funds.
法的とか道徳上とかで何かをやらせるので主語に人を持ってきて能動態にすることは少なく、過去分詞で形容詞的に用いることがほとんどです。
We are obligated to fulfil the contract.
Oblige
Oblige は2つの意味があります。一つは obligate の意味と同じで、誰かに何かをやらせるという意味です。もう一つは、何かをして誰かを助けてあげるという意味になります。一つ目の意味の場合は英国では oblige をよく使いますが、アメリカでは obligate を使います。二つ目の意味の場合は、英国でもアメリカでも同じく oblige が使われます。
Sellers are not obliged to accept the highest offer.
I am happy to oblige.
二つの意味は正直相反するような気もするのですが、文脈からすぐに判断が付くと思います。両方ともフォーマルに使えます。
二つ目の意味で、受身にして恩があるという意味にすることができます。目的格の元の主語は by に続くのではなく to になります。フォーマルに感謝の意を示すときに使えます。
I am obliged to you for helping us.
まとめ
このように oblige には2つの意味があって、obligate は oblige に置き換えることができますが、oblige は置き換えられないケースがあります。
アメリカでは obligate と oblige をどちらかというと意味で使い分けて、obligate が誰かに何かをやらせる場合で、oblige が誰かを助ける場合です。英国では obligate はあまり使わず、oblige だけを使います。
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