新しいアイデアを思い付くのは難しいことですが、ブレーンストーミングのテクニックを駆使することは助けになります。オズボーンのチェックリストをベースにしてボブ・イバール(Bob Eberle)が覚えやすく質問の頭文字を取ってSCAMPER(スキャンパー)としてまとめていますが、このSCAMPERもそのテクニックの一つです。
SCAMPERとは
SCAMPERは、Substitute、Combine、Adapt、Modify、Put to another use、Eliminate、Reserveの頭文字からとっていて、それぞれが質問になっています。
Substitute(代用品はないか?)
商品、サービスやソリューションといったものが他のもので置き換えることが出来ないかを考えます。
- 全体のプロジェクトに影響を与えずに、どの部分のプロセスを換えることが出来るだろうか?
- プロセスに影響を与えることなく、誰がまたは何を換えることが出来るだろうか?
- プロセスのどの部分が他の方法に変えることができるか?
- プロジェクトのスケジュールや場所は変えることが出来るか?
- プロジェクトの一部を他と変えた場合何が起きるか?
Combine(結合できないか?)
二つのアイデアであったり、プロセスのなかの二つのステップであったりを一つにまとめられる可能性を分析します。スティーブ・ジョブスも「創造性とは単に物事を結びつけることだ」と言っているように、二つの商品を結合して魅力ある一つの商品を創造することはよくあります。
- プロセスの二つのステップをまとめられないか?
- 二つのプロセスを同時にできないか?
- 他のパートナーのリソースを活用できないか?
- 二つ以上の成分を一緒に混ぜられないか?
- 二つの技術を組み合わせられないか?
Adapt(適合できないか?)
すでにある商品やサービスを修正、改変することでより良い結果を導けるものにできないか検討します。適合させるための修正や改変は小さなものから抜本的なものまであります。既存のものを利用できるので効率的に問題解決することができます。
- より良い結果に導くためには何を変える必要があるか?
- 今やっていることが他にも適用できないか?
- 現状のプロセスをどのように改善できるだろうか?
- 現存の商品をどのように修正できるか?
- プロセスを柔軟にするためにどのように変更できるか?
Modify(修正できないか?)
革新的に全体を変えるような修正を検討します。Minify(小さくできないか?)、Magnify(大きくできないか?)も含みます。
- プロセスを修正することがどのように結果を改善するだろうか?
- もしも需要が倍あったらどうなるか?
- もし異なった市場向けであれば、プロセスはどのようになるだろうか?
- 効率的に働くためにプロセスを変更できないか?
- 製品のサイズが倍になればどうなるか?
Put to other use(他の使い道はないか?)
現存の商品やプロセスを他の目的でどのように使うか、問題解決にどのように使うかを検討します。他のマーケットセグメントや、他のユーザーに向けて現存商品をどのように展開するかなどを考えます。
- 他のどこの部署がこの商品を使うことができるか?
- 他で使った場合どのような利点があるか?
- 他の市場セグメントをターゲットにしてみたらどうなるか?
- 他の使用方法はないか?
- 他の使い方でリサイクルができないか?
Eliminate(削除できないか?)
プロセス、製品やサービスを改善するためにプロセスの一部を削除できないか検討します。
- ここを削ると何が起きるだろうか?
- プロジェクトの特定の部分がなくてどのように同じ成果が出せるだろうか?
- ここは必要だろうか?
- リソースが半分しかないのであればどうするだろうか?
Reverse(逆にできないか?)
Rearrange(再構成できないか?)も含みます。プロセスの順番を入れ替えてみたらどうなるだろうか検討します。
- プロセスが逆になったら何が起きるだろうか?
- より良い結果を生むために現状をどのように再構成できるだろうか?
- 後退することを考えたらどうなるだろうか?
- 要素を置き換えられるか?
まとめ
創造的思考や問題解決においてSCAMPER法は7つの問いに対して考えていくだけの簡単で直感的な方法です。7つの視点で全体的に検討するこの方法は、イノベーションや創造性をかきたてより良い決断を導くのに役立ちます。
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