リーダーシップとマネジメント

マネジメント手法

リーダーシップとマネジメントという言葉はよく耳にしますが、その定義となると人によって違ってきたり、ほとんど差を意識していない人もいるのではないでしょうか。

広辞苑によれば、リーダーシップとは「指導者たる地位または任務。指導権。指導者としての資質、能力、力量。統率力。」であり、マネジメントは「管理。処理。経営。」と定義されています。これだけ見るとリーダーシップは人に対して指導する力であったりするのに対して、マネジメントはより事務的な側面があるように感じます。

ジョン・コッターのリーダーシップ論

ジョン・コッターは、変革の時代に求められるのはリーダーシップだとして、リーダーシップとマネジメントを区別しています。変革を推し進めるためにはリーダーシップが必要ですが、効率的に組織を運営するためには従来のマネジメントも必要だとしています。

リーダーシップとマネジメントでは機能を果たすためのプロセスの具体的な方法が異なってきます。

プロセス リーダーシップ マネジメント
目的・目標を決める ビジョンの設定 計画立案と予算策定
組織を構築する ビジョンを伝え、メンバーを統合 組織化と人員配置
組織を運営する 動機付けを行う 予算と実績を管理。問題解決

 

リーダーシップとマネジメントの両方の能力が必要

コッターがリーダーシップ論を発表した1988年から30年近く過ぎた今では当時より我々を取り巻く環境はより複雑になって更に予測困難なものになっていると思います。企業が存続するためにも変革に対応できるリーダーシップは以前に増して必要になっています。一方で複雑化する環境に対応できるだけのマネジメント能力も必要不可欠です。より迅速に複雑な環境に対処するためには経営者だけでなく管理職全員、さらに全従業員がこの両方の能力を兼ね備えていることが求められています。

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