課題達成型QCストーリーによる課題解決の設計的アプローチ

QCストーリー
スポンサーリンク

市場ニーズは急速に変化し、企業の業態もすぐに陳腐化してしまうような現在では、今までにない新しいものを導入したといったイノベーションが求められています。この場合の問題解決活動では、発生した問題の原因を追究しているだけでは追い付かず、より高い課題設定に対して、目標達成を目指して創造的に活動を行う必要があります。この場合のアプローチが、設計的アプローチになります。

問題のタイプに応じた解析的アプローチと設計的アプローチの使い分け
我々は日常的に「問題」とか「課題」という言葉を使っていますが、問題とは辞書的には、 解答を求める問い 批判・論争・研究などの対象となる事柄 困った事柄 世間が関心をよせているもの となりますが、「問題」とは...

現状打破

競合が全く新しい技術を導入してきたり、新たなコンセプトの商品を出してきたりして、現状のレベルをはるかに超えなくてはならなくなることがあります。この場合は単に問題点を排除して改善を行うだけでは間に合わず、新たな発想や新たな方法によるブレークスルーが必要になります。その観点でより多くのアイデアを引き出し、その中から最適策を評価し選んで導入を行います。

新たな価値創造

品質を改善していき、より顧客満足度の高い商品を作っていくこともできますが、一定の品質レベルに達すると当たり前となり、評価につながらなくなります。商品が魅力的であるために斬新なアイデアを取り入れて、今までにない新しい価値を作り出します。

将来の課題への対応

今発生している問題だけでなく、今後起こると予想される課題に取り組む必要もあります。予想される課題には、今までのデータが乏しいため現状が把握が難しく、問題自体が顕在化していないので、具体的に原因を特定することはできません。仮説に基づいて、先を読むことで対策を打っていきます。

課題達成の8つのステップ(課題達成型QCストーリー)

課題達成は以下の8つのステップで行います。

1. テーマの選定

課題を洗い出して、必要性・重要性・緊急性などにより評価をし絞り込みます。

1.1. 背景と理由を明確にする

課題は上司の指示、または自ら提案が考えらえられますが、取り上げる必要性を明確にしておく必要があります。

1.2. テーマの決定

何を解決、達成したいのか、わかりやすいテーマ名を設定しておくことは大切です。

1.3. ねらい値設定

おおよその目標設定の3要素「何を(管理特性)」「どれだけ(目標値)」「いつまでに(納期)」を決めます。

2. 課題の明確化

決めたテーマについて、いろいろな角度からあるべき姿と現状を調査し、そのギャップを明確にして、どこに対して重点的に対策を実施していくか、攻めどころを決めます。

2.1. 現状の把握

過去のトレンドの把握、自部門の実力の把握、他部門との比較、他社と自社の比較などを実施し、現状を把握します。

2.2. 攻めどころを明確にする
2.2.1. 課題の構成要素

課題を構成する要素を、達成するための手段で明確にしたり、特性要因図を利用して整理を行ったりして、寄与度の大きい構成要素を絞り込みます。

2.2.2. 課題構成要素の現状把握

絞り込んだ構成要素ごとの現状の度合を定量的に数値で把握します。周辺環境の現状も調査しておきます。制約条件等もリストしておきます。

2.2.3. 要求の把握

現状把握した同じ視点で、目指すレベルの把握をします。このレベルが将来的にも妥当かどうか、さまざまな条件を加味してチェックを行います。

2.2.4. ギャップと攻めどころ

現状と要求レベルの差によりギャップを把握します。ギャップから重点となる攻めどころを絞り込みます。

3. 活動目標の設定

攻めどころについて、目標設定の3要素「何を(管理特性)」「どれだけ(目標値)」「いつまでに(納期)」を決めます。

4. 方策の立案

攻めどころについて、期待効果が高い対策案を多く出します。それぞれの対策案について、それを実施した場合の期待効果を評価し、効果が高い対策案を絞り出します。

5. 最適策の追求

選んだ対策案について、実現させる施策を検討して期待結果を予想し、その中から最適策を選定します。またこの対策によって目標が達成できるか確認します。

6. 最適策の実施

実行計画を作成して実施し、実施状況を確認します。

7. 効果の確認

最適策の実施後、目標に対して実際にどのような結果になったのか、定量的に数値で確認します。

8. 歯止め

効果のあった策を継続・維持するために業務マニュアルや設計標準などに反映させて標準化します。

コメント

  1. 筒井 彰 より:

    2.2.3. 要求の把握

    現状把握した同じ視点で、目指すレベルの把握をします。このレベルが将来的にも妥当かどうか、さまざまな誠也う条件を加味してチェックを行います。
    誠也う条件⇒ 制約条件ですか?