論理的思考などの思考法は問題解決のためのツールだけでしかない

クリティカル・シンキング

このブログでも紹介しているロジカル・シンキング(論理的思考)、ラテラル・シンキングクリティカル・シンキングなど思考法は、あくまでも問題解決を目的としたツールでしかありません。これらの思考法を覚えることが目的では意味がなく、実際に活用して問題解決にたどり着いて意味を成すものです。

問題解決のための3つの思考法
問題解決のための思考法としては、ロジカル・シンキング(論理的思考)が浸透していますが、それ以外にもラテラル・シンキングとクリティカル・シンキングがあります。平たく言えばロジカル・シンキングとは正しく考えることで、ラテラル・シンキングとは新た...

論理的思考の講座を受講しても実力はつかない

論理的思考を学べるセミナーや、本などは多数存在します。こういった体系的な学習で問題なのがあたかもできるようになった気になってしまうことです。

「うちのセミナーは例題を多く出して実際に問題解決を行うので実力がつきます」とか言われるかもしれませんが、所詮例題は実際の問題とは違うし、取れる情報も後付けのようなもので、実際とはいろいろな条件が異なります。更に良くないのは、問題解決に模範解答があるかのように解説されてしまうこともです。

人によって解決策は異なってよい

セミナーのテキストに全ての環境要素が記述されているなんてことはないし、実際は情報を取るために更に調査を行ったりとか色々なアクションが取れます。そうして集められた情報の中で、 効果がありそうな解決策をあなたが評価して選ぶわけです。

実際の問題解決の現場では、色々な制約があって情報を全てそろえることはできません。あなたのが色々と経験をして培ってきた常識を使って、足りない情報を補いながら解決策を導きます。これが実践です。

もちろんそこで導かれる解決策は人によってその人のバックグラウンドは違いますから、様々なものになるでしょう。

実践で実力をつける

問題解決では、経験だけだとどうしても偏ったものの見方になるところを、思考法を使うことで網羅的に広くものをとらえたりすることで、より効果の高い解決策を導きます。経験をベースに思考法がプラスされたときに効果がでるものです。

思考法だけをがんばって勉強しても見当違いな解決策を導いて失敗に終わるだけです。現場で先輩などの指導を受けながら実践で経験を積む必要があります。

思考法に基づいて説明する

思考法を駆使することで問題を分解していき、当初の問題とは直接関係がないようなことも対策になりえます。そして、いきなり誰かに解決策を説明してもなぜそれが効果があるのか分かってもらえないことになります。

人に説明する際には必ず思考法にそって順々に説明する必要があります。それがみんながよく使う思考法ほどみんなの理解を得られます。

まとめ

このように思考法はあくまでも問題解決のツールでしかありません。色々な思考法を習得することは、道具箱に数多くの種類の工具をそろえるようなものです。しかし実際によく使う工具は限られていて、その限られた工具を駆使すると大抵のことはできたりします。

あまり使わない工具を揃えるよりも、よく使う工具を実際に使って使い方をマスターするほうが作業効率は良いです。思考法もそれと同じで、まずはしっかりと基本的なところから実戦で使って身に付けることです。

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