QCサークルは時代に合わなくなっているので業務としての改善活動にする

QCストーリー

QCサークルは、職場の中で品質改善に向けた活動を自発的に行うサークル活動のことです。サークル活動というのは共通の興味や趣味を持つ仲間が集まった団体のことです。QCサークルを職場で立ち上げる場合は、あくまでも業務とは関係がないので就業時間外にやらなくてはいけません。問題は勤務とみなされないことで、活動をマネジメントしてメンバーに強要することができないことです。

二十年以上前であれば、このような曖昧な活動設定でメンバーに活動を強いても文句を言う人は少数派であったかもしれませんが、今の時代では自発的に職場をより良くしようと思ったとしても勤務時間でないのであれば、そこまではやらないという人が多数だと思います。

QCサークルではなく改善活動を業務に取り入れる

そこでQCサークルという形ではなく、業務としてリーダーをアサインして権限を委譲してテーマから考えさせてQCストーリーに基づいた改善活動を行わせ、マネジメントとしても積極的に活動を支援するほうがうまくいきます。

問題解決型QCストーリーによる問題解決の解析的アプローチ
解析的アプローチは、すでに起きてしまった問題に対して解析し、因果関係を明確にし、問題の原因を改善またはなくすことで問題を解決する方法です。 解析的アプローチとして、代表的な手法はQCストーリーです。QCサークルなどの小集団活動として問題解決...

しかも活動をリーディングさせることは良いOJTになります。特に若いメンバーには会議を仕切ることも含めてよい刺激になります。ただ進め方やQCストーリーを理解していない場合も多く、指導する場面は多くなります。

QCサークルで良い成果が出ても、表彰はされるでしょうが給料につながるような評価はされないでしょう。しかし業務で活動をリーディングさせてよい結果が出れば評価はしやすいですし、何より上位マネジメントへの説得もしやすいです。

部門横断で活動させる

QCサークルの問題は職場で閉じてしまうことです。どうしてもマネジメントの介在がないと、その職場では改善に見えても、別の部門の目から見ると改悪になるようなことを平気でやってしまいます。

全社などより広い枠で最適な方策を目指すのであれば、部門横断での活動は不可避です。部門横断となればマネジメントが調整すべきことも多くなります。利害関係がぶつかったりしますので、ファシリテイトが難しい面もあります。また地理的に離れている場合にはコミュニケーションも難しくなります。適切な人選とそれなりに予算を与えることも活動が成功するためのポイントになります。

またボランティアではなく業務なので、メンバーも責任を持って活動を完遂しようとしますのでより良い結果が導き出されることになります。業務を改善したり変革することはタダではできません。

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