従来QCストーリーは「問題解決型」と「課題達成型」の2種類で、解決すべきものが問題なのか課題なのかで二つのアプローチを使い分けるといったものでした。
問題のタイプに応じた解析的アプローチと設計的アプローチの使い分け
我々は日常的に「問題」とか「課題」という言葉を使っていますが、問題とは辞書的には、 解答を求める問い 批判・論争・研究などの対象となる事柄 困った事柄 世間が関心をよせているもの となりますが、「問題」とはゴールと現状のギャップであるといえ...
しかし問題には原因の明らかなものもあり、問題解決型のQCストーリーでは形だけの要因分析となってしまうこともあります。一方で事業にスピードをより要求される時代背景も手伝って、新たに「施策実行型」として要因分析を省略するストーリーが定着してきています。
「競合が関係する問題」と「競合が関係しない問題」の問題解決はプロセスが異なる
商品開発の問題解決の現場には、「競合が関係する問題」と「競合が関係しない問題」があります。これら2つの問題の問題解決において最も異なるのはスピード感です。その特性に応じたプロセスがあってしかるべきですが、あまり区別できていない人も多いようで...
このことからもQCストーリーとしてのステップで考えるのであれば、3種類あるといえます。
3種類のQCストーリーのステップの違い
「問題解決型」「施策実行型」「課題達成型」それぞれ8つのステップで構成されます。それぞれ流れの違いを以下の表にまとめます。
問題解決型 | 施策実行型 | 課題達成型 |
---|---|---|
テーマの選定 | ||
現状把握 | 課題の明確化 | |
改善目標の設定 | 活動目標の設定 | |
要因分析 | 対策の狙いどころ | 方策の立案 |
対策の立案 | 最適策の追求 | |
対策の実施 | 最適策の実施 | |
効果の確認 | ||
歯止め |
それぞれのアプローチの詳細については、別の記事にまとめてありますのでそちらをご覧ください。
問題解決型QCストーリーによる問題解決の解析的アプローチ
解析的アプローチは、すでに起きてしまった問題に対して解析し、因果関係を明確にし、問題の原因を改善またはなくすことで問題を解決する方法です。 解析的アプローチとして、代表的な手法はQCストーリーです。QCサークルなどの小集団活動として問題解決...
課題達成型QCストーリーによる課題解決の設計的アプローチ
市場ニーズは急速に変化し、企業の業態もすぐに陳腐化してしまうような現在では、今までにない新しいものを導入したといったイノベーションが求められています。この場合の問題解決活動では、発生した問題の原因を追究しているだけでは追い付かず、より高い課...
施策実行型QCストーリーによる問題解決の即時的アプローチ
今まであまり改善されていないような問題であれば、明らかな原因も対策が打たれずに放置されているものも沢山あります。 このような問題に対して、わざわざ問題解決型の解析的アプローチを用いて進めても良いのですが、すぐに打てる対策はすぐに打った方が良...
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