QCストーリーのテーマの選定について、一般的なことはすでに記事にまとめていますので、そちらをご覧ください。QC活動のテーマを決めることは難しい作業で、これを間違えると価値のないものになります。
ストーリーだけは綺麗にまとまっているけど、自分の仕事はほとんど楽にならないし、お客様も大して恩恵を受けないのでは意味がありません。同じ時間を使うのであれば、多少チャレンジして複数年にわたる活動にしてでも大きな改善を獲得した方が有意義でしょう。
活動自体の価値が決まる重要なテーマの選定ですが、意外にも新人とか担当者に丸投げされているケースが多いようです。このような状態ではテーマを決めるのに困るのは当然です。その時の対処法について5つ紹介します。
会社や部門の方針や重点となる目標を確認する
いわゆるトップダウン型ですがこれが王道です。会社や部門の問題はそのトップが一番理解しているはずです。そのトップが打ち出している方針や目標の裏には、トップが具体的に問題に思っていることが隠されていたりします。
自分の解釈だけで考えないで、一度降りてきている方針や目標を再確認してみてください。方針や目標について、上司と確認しあうのは良いことです。自分の認識を上司に説明して、間違いがないか聞いてみるのが良いと思います。そのなかで、具体的な例を挙げてもらってみてください。
上司の狙いが明確につかめれれば、そこを重点的に攻めるだけです。上司もきっと活動を応援してくれるでしょう。
困っているネタをブレインストーミングする
ボトムアップ型の典型的なもので、職場で困っていることをみんなで出し合います。環境変化に着目するのも良いです。ただこれは、チームでセンスが良い人というか意識が高い人が居ればまとまりますが、みんなが納得するような困りごとが出てくることは少ないと思います。
ただまだブレインストーミングしていないのであれば、真っ先にやっておくべきです。ひょっとしたらメンバーから良い困りごとが出てくるときがあります。
他部門の人に聞いてしまう
職場の問題は、その場にいると当たり前になってきて問題意識がもてなくなってきてしまいます。外から見てると、あの部門は何であんなことやっているんだろうというようなことも、平気で続けていたりします。
他部門の人から見た自部門の課題を聞いてみると結構出てくるものです。
お客様に意見をもらい確認する
お客様が改善して欲しいと思っていることを最初はオープンに聞いてみて、これはと思えることについて、クローズドクエスチョンで複数のお客様に聞いてみましょう。
メールの返信が遅いとか些細な意見でも、他のお客様もそう思っていたら大部分のお客様がそう思っているということです。これは改善すべき大きな問題になります。自分たちがどう思われていて、どこを改善すべきかが見えてきます。
広くベストプラクティスを探す
Googleで検索したりとか、知り合いの知り合いを辿りながら、ベストプラクティスを探してそれを参考にして改善点を探します。理想的にはコンサルティング会社に聞いたりして情報を集めたいところですが、予算が必要になります。
ただしベストプラクティスに出会えれば、先の活動もかなり楽になります。
まとめ
QCストーリーのテーマを決めること自体が納期を設定されて、チームで話し合ってみたもののぱっとしないで、うまくまとまらないことになりがちです。ここで挙げたようにテーマを決めるためにやるべきことは沢山あって、ここに力を入れることで活動がやりやすくなり、有意義な結果につながるものです。ぜひ色々なアプローチで考えてみてください。
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